サイトスピードの危機感が社内で共感されない理由

「うちのサイト、遅くないですか?」──そう訴えても、周囲の反応が薄い。賛同が得られない。問題意識が伝わらない。そんな経験はないでしょうか。
サイトスピードは「待つストレス」という主観
サイトスピードは、時速のように客観的な単位で測れる現象ではありません。その正体は、ページが表示されるまでの待ち時間に対するストレスです。つまり「待てるか、待てないか」という極めて個人的な感覚に根ざしています。
同じ3秒でも、ある人は「普通」と感じ、別の人は「遅い」と感じる。個人差だけでも厄介ですが、見逃してはならないのが立場による許容度の違いです。
「遅い」を認めたくない心理が評価を歪める
経営者がサイトの遅さに敏感なのは、競合との差やユーザー離脱への危機感があるからです。では、現場の担当者はどうでしょうか。
実は、サイトの運用や制作に直接携わっている人ほど、スピードを好意的に評価しやすい傾向があります。「サイトが遅い」と認めることは、自分たちの仕事の結果に問題があると認めることであり、さらにはその改修を自分たちが引き受けなければならないことを意味するからです。
つまり、「遅い」を認めることは、自分の過失を認め、汗をかいて直す義務を負うことでもある。この心理が無意識に働いて、スピードを実際より良く評価してしまう──そんなバイアスが生まれやすいのです。
「そんなもんじゃないですか?」「こんなものだと思いますけど」──こうした現場の反応の裏には、単なる感覚の違いだけでなく、こうした心理的な構造が隠れています。サイトスピードの評価が人と共有しにくいのは、感覚の個人差に加えて、立場が許容度を歪めてしまうからなのです。
主観を超える「ふたつの客観的事実」
では、立場も感覚も違うメンバーの認識を揃えるには、どうすればいいのでしょうか。感情的に「遅い!」と訴えるより、ふたつの客観的事実を示す方がはるかに効果的です。
ひとつは、過去のスピードとの比較。 自社サイトが以前より遅くなっているという事実を前にすると、主観的な許容度がどうであれ対応せざるを得ません。「昔はもっと速かった」というデータは、個人の感覚を超えた説得力を持ちます。
もうひとつが、競合サイトとの比較。 自社が意識するベンチマーク先と明らかな差がある場合、スピードに問題があることを関係者は認めざるを得ません。
この2つの事実──時系列の推移と競合との相対比較──を客観的なデータで示すことが、チームの問題意識を揃える鍵になります。
今すぐ、準備なしで客観データを手に入れる
こうしたデータを揃えるには手間がかかりそうに思えますが、実はそうではありません。弊社が無料で提供している「サイトスピード クロニクル」は、GoogleのChrome User Experience Report(CrUX)をもとに、過去5年間のスピード推移と競合サイトとの比較をグラフで可視化するツールです。
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たとえば、トヨタ自動車(toyota.jp)のレポートを見てみましょう。

LCP(ページのメインコンテンツが表示されるまでの時間)の5年間の推移を見ると、トヨタ自動車のサイトは長期的にスピードが改善傾向にあることがわかります。自社だけを見れば「順調に改善できている」と感じるかもしれません。
しかし、競合比較のグラフを見ると、景色が一変します。

注目すべきはSUBARUです。2022年頃までは各社とも似たような水準でしたが、SUBARUはそこからトヨタを上回るペースで改善を続け、この数年で一気に差を広げて業界最速に上り詰めています。現在、トヨタとSUBARUの間にはモバイルで約1秒の差があります。
自社サイトだけを見ていれば「改善は進んでいる」と思えても、競合がそれ以上のスピードで改善していれば、相対的な差はむしろ広がっている──こうした事実は、自社サイトだけを眺めていては決して見えてきません。
データが感情を超えて人を動かす
サイトスピードへの問題意識が共有できないとき、足りないのは熱意ではなくデータです。「以前より遅くなっている」「競合に負けている」という客観的な事実は、立場や感覚の違いを超えて、関係者の問題意識を一つにまとめる力を持っています。
サイトスピード クロニクルは、そのための最初の一歩として最適なツールです。まずはURLを入力して、あなたのサイトの現在地を確認してみてください。
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