サイトスピードを改善すると売上が上がる理由

代表取締役 宮永 邦彦
代表取締役 宮永 邦彦
画像最適化・フロントエンド高速化スペシャリスト
2025年12月15日
サイトスピードを改善すると売上が上がる理由

サイトスピードが売上に関係しているというのは、よく言われることです。でも、そのメカニズムをきちんと説明できる人は意外と少ないのではないでしょうか。

サイトが遅くなると離脱が増えて売上が落ちる──これは直感的に理解できます。では逆に、サイトが速くなると、なぜ売上が上がるのでしょうか?

速くなっても「欲しくなる」わけではない

ここで一つ、当たり前のことを確認しておきましょう。

サイトの表示速度が速くなったからといって、ユーザーが急に「いらなかったものが欲しくなる」ということはありません。いらないものはいらない。サイトが速いと購入意欲が高まる、という因果関係は存在しません。

では、サイトスピードの改善が売上につながるというのは、いったいどういうことなのでしょうか。

LCPとコンバージョン率の関係

ここでは、サイトスピードを代表する指標としてLCP(Largest Contentful Paint) を用います。

LCPは、Googleが提唱するCore Web Vitalsの一つとしておなじみの指標です。ページを開いてから、メインコンテンツ(最も大きな画像やテキストブロック)が表示されるまでの時間を測定します。ユーザーが「このページ、ちゃんと表示されたな」と感じるタイミングを数値化したもので、体感的な表示速度を表す指標として広く使われています。

次のグラフをご覧ください。これは実際のECサイトで計測した、LCPとコンバージョン率の関係を示したものです。

LCPとCVRの関係

このグラフから読み取れることは衝撃的です。

LCPの悪い体験を強いられなかったユーザーのコンバージョン率は約2%。 一方、LCPが1秒を超えてしまうと、コンバージョン率は0.2%程度まで急落します。 実に10分の1です。

このサイト全体のコンバージョン率は0.51%ですが、それは全てのユーザーに平等にもたらされているわけではありません。たまたま遅い表示体験を強いられなかった3〜4割のユーザーによって、売上のほとんどが支えられているのです。

見えない機会損失という「バケツの穴」

残りの6〜7割のユーザーはどうなっているのでしょうか。

彼らは、サイトの表示が遅いというストレスによって、購入に至る前に離脱してしまっています。つまり、ECサイトは常に膨大な量の機会損失を生んでいるのです。

これをバケツに例えてみましょう。

せっかく広告費をかけてユーザーを集めても、バケツの底に穴が空いていれば、水はどんどん漏れていきます。サイトが遅いということは、この穴が大きいということ。見えないところで、売上になるはずだった顧客が次々と流出しているのです。

機会損失は目に見えません。だからサイト運営者は気づかない。でも確実に、毎日のように発生し続けています。

「売上が上がる」のではなく「機会損失を取り戻す」

ここまで来ると、サイトスピード改善で売上が上がるメカニズムが見えてきます。

サイトが速くなったから物が欲しくなるわけではありません。 もともと買う可能性があったユーザーが、表示の遅さによって離脱していた。サイトスピードを改善することで、その機会損失を少しずつ取り戻せるようになる。これがサイトスピード改善による収益増のメカニズムです。

言い換えれば、サイトスピードの改善とは「バケツの穴を塞ぐ」作業なのです。

統計的に言えること

このメカニズムを理解すると、一つ重要なことが言えます。

サイトスピードを効果的に改善すれば、売上は統計的に必ず上がります。

なぜなら、現時点で機会損失が発生していない完璧なサイトは存在しないからです。どんなサイトでも、表示の遅さによって離脱しているユーザーが必ずいます。その一部でも取り戻せれば、売上は確実に増加します。

問題は、その機会損失がどれくらいの規模なのか、そしてスピード改善によってどれくらい取り戻せるのか、を把握することです。

自社サイトのLCPとCVRの関係を確認する

先ほどのグラフのような「LCPとCVRの関係」は、サイトによって異なります。自社サイトではどうなっているのか、確認したいと思いませんか?

Speed is Moneyを使えば、自社サイトにおけるLCPとコンバージョン率の関係をすぐに確認できます。そして、LCPをどれくらい改善すると、どれくらいの収益増が見込めるかをシミュレーションすることも可能です。

まずは自社サイトの「バケツの穴」がどれくらいの大きさなのか、確認してみてはいかがでしょうか。

Speed is Money

Speed is Money

サイトスピードと収益の関係を可視化する無料アクセス解析ツール。LCPとCVRの関係を確認し、高速化による収益増をシミュレーションできます。

こちらもおすすめ